暑さの訪れとともに、小中学校ではプールでの授業が始まります。ただ、最近では老朽化したプールを維持管理するための財政負担などを理由に、学校のプールを使った授業廃止が全国で相次いでいます。こうした中、金沢では新任の教員に向けた講習が行われました。
プールで講習を受けているのは、4月に金沢市内の公立小学校に赴任したばかりの若手教員です。安全に水泳の授業を行うため市が毎年開いていて、教員らはゲーム性を交えた授業などで、水が苦手な児童でも徐々に水に慣れさせる指導方法を学びました。

一方で、プールでの授業は教室で行う授業と違って不安な一面もあるようです。
講習を受けた新任の教員「自分も水が久々すぎて怖いなというのもある」「30人いる学級の中で水が苦手な児童が何人いるか分からないですけど、それをできる子とできない子を一緒に見ていくというのが不安です」
金沢市水泳協会・山下修一会長「まず、水泳というのは命を守る運動である。先生が命を守る、つまり事故がないようにというところが第2点。金沢市の小学校ではずっとこれをやっているので」
一方で、石川県内では民間委託の動きも進んでいます。小松市では教員の負担や老朽化したプールの維持管理費がかさむことなどを考慮し、2025年度、市内に22ある小学校のうち6校で、試験的にプールでの授業を民間に委託します。
授業は屋内プールで行われ、天候に左右されることなく夏場以外でも授業が可能になり、市は新たな取り組みとして他の小学校に広げていくことも検討しています。