3年ぶりの政権交代を果たした、韓国大統領選挙。革新系・野党のイ・ジェミョン新大統領が誕生した。得票率49.4%を獲得し、韓国を率いるリーダーとして国民からの期待も高まっている。順調な船出となるか注目されているが、この選挙戦では夫人にまつわるスキャンダルも取り沙汰されていた。
新大統領の夫人に“疑惑”
韓国の“ファーストレディー”となったキム・ヘギョン氏。選挙翌日に行われた大統領就任式ではイ・ジェミョン氏の隣で、夫の晴れ姿を祝福した。しかし、この選挙戦では公の場にほとんど姿を見せていなかった。

なぜなら、キム・ヘギョン氏にはある疑惑がかけられていたからだ。
実は、キム・ヘギョン氏をめぐっては一つの裁判が進行中だ。しかも、裁判の控訴審では「有罪判決」が下されている。
どのような疑いがもたれているのか。
今回の大統領選で組織力を発揮した「共に民主党」。キム・ヘギョン氏は、イ・ジェミョン氏が前回の大統領選に向けた予備選挙に出馬していた2021年、“党の関係者“の食事代を“自治体の法人カード”で支払ったとされている。1審では、「被告の指示がなければ決済行為はなかった」として罰金150万ウォンの有罪判決が言い渡され、控訴審は全面的に1審判決を支持した形になった。

キム・ヘギョン氏側は不服として韓国の最高裁である、大法院に上告をしている。
しかし、国民はこうした「地位を利用した不正」に敏感だ。最高裁がどのような判決をくだすのか。もしこのまま有罪となった場合の影響は未知数だが、過去の「大統領夫人スキャンダル」をたどると、小さくはない打撃を新政権にもたらすかもしれない。