屋久島で山にまつる神に集落の繁栄などを祈る伝統行事「岳参り」が行われました。
まだ夜明け前の午前4時半ごろ、宮之浦の益救神社へ参拝した集落の住民たち。その後、松明をかかげて近くの海岸に向かいました。ここで、山の神に供える砂を採取し身を清めます。
そして午前6時半、雨の中、登山が始まりました。岳参りは屋久島で500年以上前から続く伝統行事で、山のほこらにまつる神・一品宝珠大権現に集落の繁栄などを願います。
宮之浦集落では毎年春と秋に岳参りを行っていて、この日は、集落の代表5人がおよそ3時間半かけて標高1936メートルの宮之浦岳に登りました。そして、浜砂や酒などを捧げ、集落の繁栄などを祈りました。
(参加者)「体感温度は…ほぼ0度」
参拝を終えると、集落に持ち帰るためにシャクナゲを採取。シャクナゲは山の精霊が宿るとされ、岳参りの時のみ採取が許可されています。途中で2か所の祠にも参拝しながら、午後3時すぎに登山口に戻ると、「サカムケ」の儀が始まりました。
(渡邉剣真さん)「人間界の方に戻るように、境界線、登山口で食べる儀式をします」
山と人が住む里との境界線となる登山口で、里のものを食べることで厄落としをすると言われています。
(参加者)「おいしい。もう無くなりました」
「サカムケ」の次は集落の人たちが山から帰った人を迎える「マチムケ」です。帰った人たちが集落の学校や公民館を回り、山で採取したシャクナゲを渡し、ぼた餅をもらいます。そして益救神社にシャクナゲを奉納して終了です。
(渡邉剣真さん)「無事に終えられて非常にうれしく思っている。岳参りでの祈りが届いて、新型コロナも一刻も早く収まってもらえたらなと思う」
(真邉尚子さん)「丘参りを続けることで、山への感謝・畏怖を常に身近に感じながら生きていられるようにお参りしてきた」
山の神への感謝を伝え、集落の繁栄を願う伝統の岳参り。次は春に行われます。
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