100年以上の歴史をもち、2024年閉業した高知県土佐町の老舗旅館で、再オープンに向けた準備が進められています。資金を得るためのクラウドファンディングのリターンとして、1日、県内外の4人が旅館を見学しました。

(榎本優樹アナウンサー)
「きょうは土佐町の清水屋旅館に来ています。クラウドファンディングの支援者に向けて見学会が行われています」

清水屋旅館は大正時代から100年以上続く老舗旅館ですが、後継者不足のため、2024年5月、一度、閉業しました。こうした中、地方創生や新規事業の開発などを手掛ける土佐町の「アルファドライブ高知」が2025年2月、事業を承継。社員の楠瀬まどかさんが4代目の女将となっています。改装など、再オープンに向けた準備が進む中、クラウドファンディングを活用して資金を集め、1日は、リターンとして県内外の4人が、清水屋旅館を見学しました。

4人は楠瀬さんから、名前の由来や受け継がれてきた皿鉢、旅館を愛した人々のことなど100年以上の歩みについて説明を受けました。見学しているとこんなものが見つかりました。

「すごいものが発見されたな。当時の求人や。急募左官弟子求む」

チラシは1967年のものです。4人は、いたるところに残る歴史を目にしながら、老舗旅館が生まれ変わる姿を想像している様子でした。

(県外に住む支援者は)
「全国でこういう旅館ってあると思うんですよね。あと事業承継とかを課題に持っている町とか人とかあると思うので、そういったモデルケースになったら面白いと思います」

(4代目女将 楠瀬まどかさん)
「ご支援いただいた皆様に感謝の気持ちを伝えたいと思っております。町の方にとって、思い出の場所としてしっかりと語り継いでいけるような場所にしていきたいと思っています。土佐町外から来られる方には、土佐町を知っていただくための場所として楽しんでもらえたらと思っております」

清水屋旅館は、これから改装工事が行われる予定で秋の正式オープンを目指しています。