コメ不足問題に対して政府が備蓄米を放出する対策を取っていますが、その効果は限定的かもしれません。専門家によると、備蓄米の放出だけでは一時的な対応に過ぎず、根本的な解決には至らない見通しです。
備蓄米放出量は年間生産量の9%に過ぎない
農家や小売業者の見方では、政府による備蓄米の放出はコメ不足の解消には十分ではないとされています。小泉大臣は就任早々に随意契約で30万トンの備蓄米を放出し、江藤前大臣は31万トン、合わせて61万トンが放出されることになりました。

しかし、この数字を主食用米の年間生産量と比較すると、その割合はわずか9%にとどまります。2024年の主食用米の生産量は前年より18万トン増えて679万トンとなっていますが、備蓄米放出量はその約1割に満たない状況です。このことからも、コメ不足の解消はなかなか進まないと予想されています。