昨年12月以来、2度目の対戦となった「高校野球女子選抜」と「イチロー選抜 KOBE CHIBEN」の一戦が3日、東京ドームで行われ、「9番・投手」で先発のイチローが、9回131球の好投。「4番・遊撃」で先発した松坂大輔(42)は4打数3安打1打点の猛打賞をマークした。試合は「KOBE CHIBEN」が7-1で勝利した。

今回は「KOBE CHIBEN」にイチロー念願の松坂大輔(42)が新加入。イチローは引退した19年3月21日の試合以来の東京ドームでの試合となった。

先発のイチローは1回、先頭の東ここあ(福井工業大学附属福井)を1球で一ゴロに打ち取ったが、2番原田由真(開志学園)には四球。1死一塁とすると、続く3番・森﨑杏(福知山成美)に適時三塁打を浴び、いきなり先制点を許した。2回は3者凡退。3回、4回は死球を与えるなど走者を出したが、後続を抑えた。

「KOBE CHIBEN」打線は先制点を奪われた直後の1回裏、松坂の内野安打から5番・澤本のタイムリーで2-1と逆転に成功。さらに3回には無死二・三塁で松坂が左前適時打を放ち3点目。6回も打線がつながり3点を加え6-1とリードを広げた。

「打者・イチロー」は第1打席は一ゴロ、第2打席はカーブ攻めに苦しみ三飛、第3打席はカウント2-2から外角低めのスライダーを引っかけて一ゴロ。第4打席は無死満塁のチャンスだったが、一ゴロの併殺打だった。現役28年間でわずか151個しかなかった併殺打に倒れ、イチローはフェンスを叩いて悔しさを露わにした。その後チームは適時打で7点目を奪った。

終盤の「投手・イチロー」は7回、スライダーで3者連続三振を奪うと、9回まで危なげないピッチング。9回131球を投げ、被安打2、奪三振14、四球1、死球2、失点1で完投勝利を収めた。打者としては4打数無安打でチームで唯一快音がなかった。131球で完投したイチローは「ボロボロです。今日はボロボロになるまでやるつもりでした」と笑顔を見せた。