今もある「布オムツ」という選択肢

渕上沙紀リポート
「西区にあるなかよし保育園にやってきました。こちらでは、紙おむつか布おむつ、どちらを使うか保護者が選択ができるということなんです」

なかよし保育園の今年度の0歳児クラスでは、5人中、3人が布オムツを使っています。

じゅんくんの場合、園では布オムツを、家では布と紙を併用しているそうです。
じゅんくんの母、中島千佳さん
「身の回りだけでもリユースにこだわりたいなと思って、そういったところも子ども達に見せられたらいいかなと思って」

紙オムツの生産数量は、子ども用と大人用を合わせて、2017年のおよそ238億枚をピークに、年間200億枚ほどで推移しています。一方、使用後の重さは年間200万トン越え。今後は高齢化が進むことで、その量も増えると試算されていて、処分方法が課題です。

中島さんは、ゴミをなるべく減らしたいとの思いから布オムツの利用を決めたといいます。園で使うオムツは、中島さんの手作りです。
じゅんくんの母、中島千佳さん
「ベビー用品店とかにもあまり置いてなかったりするんですが、意外とネットとかSNSとか見ると、可愛くて便利なものもあったりするので個人的にはどっちかっていうと楽しんでやってるかなと思います」

紙よりも吸水力の弱い布オムツだと、子どもは、排せつするとすぐに泣いて不快を訴えます。オムツ替えの回数は増えますが、その分スキンシップの機会が増え、信頼関係が築ける、という考えから、この園では布オムツという選択肢を大切にしています。

なかよし保育園(0歳児担任)小西幸子先生
「トータルで見るとコストが紙オムツの方がかかるから、布オムツの方が節約になるからって言って使う方もいるし、布パンツへの移行がスムーズだったから、お兄ちゃんお姉ちゃんもそうだったから、3番目の子も布オムツ使いたいと思ったんですって言われる保護者の方もいらっしゃいましたね」

どんな子育てをするのかは、家庭によって千差万別。子育てで必ず利用するオムツ一つをとっても様々な選択肢があり、そのそれぞれに、子どもを囲む大人達の想いや事情がある、ということがわかりました。自分たちに合った選択をするためには、まずは選択肢を知る、情報を得る必要がありそうです。