経営再建を目指す山形屋の2024年度の決算が5期連続で赤字だったことが分かりました。事業再生計画の一環として鹿児島市の「山形屋情報物流センター」を閉鎖する方針です。

山形屋グループが事業を続けながら迅速な経営再建を目指す「事業再生ADR」に取り組み始めてきのう28日で1年でした。山形屋は28日の株主総会で、経営再建の初年度となる2024年度の決算を報告し、経常損益は4億3312万円の赤字で、5期連続の赤字でした。

総額売上高は、前の年から1.1パーセント増えた383億2836万円だった一方で、合併による費用の増加などで営業利益は前の年から6.1パーセント減った1億556万円でした。

純損益は、「国分山形屋」などのグループ会社を吸収合併した際に出た損益を特別損失に計上したため、去年のおよそ3倍の20億6886万円の赤字でした。また、事業再生計画の一環として鹿児島市城西にある「山形屋情報物流センター」を2027年2月までに閉鎖する方針です。

センターに入っている通販部門など3部門はそれぞれ別の建物に移しますが事業の縮小や人員削減は行わないということです。取り壊すかは決まっておらず、土地は売却する方針です。

事業計画による資産の売却は営業終了が決まっている鹿児島市卸本町の「山形屋商事」などに続いて5例目で、再生計画に基づく大型資産の売却は現時点で最後ということです。

山形屋の岩元修士社長は「5か年計画の1年目として順調に再生計画を進めることができた。2年目以降も責任をもって事業再生に取り組む」とコメントしています。