広島県庄原市の県立高校で、地元企業の仕事が体験できる催しが開かれました。背景には、この学校と地域が直面するある課題がありました。
「下にして止める。これを繰り返し…少しずつ少しずつ、上手!」。庄原市の県立東城高校で開かれた合同企業体験会。建設業や製造業など地元企業10社が出展しました。生徒たちは、板金加工や測量などの仕事を実際に体験します。
中には、こんな体験も…
地元の葬儀業者
「手を組んで…違う、こう!それはアーメンじゃ!」
「私たちは特殊な仕事なので、ちょっとでも興味持ってもらえるように、ここでは楽しそうにしてもらってます」
東城高校生
「箸置き作りをして楽しかった」
「これだけ(地元企業が)あると思わなかったのでいい経験に」
「リハビリの職業につきたいなと思ってたので、体験できて将来のことがわかってよかった」
この体験会を主催したのは、神石高原町の山本自動車工業です。
山本自動車工業 山本宰士 代表
「車屋さんでしょ?なんでこんなこと始めたんですか?判を押したように聞かれる」

山本自動車工業は、6年前から高校生向けに地元企業を紹介する企業情報誌を発行。備後地方を中心に9つの市と町の高校など、およそ70校に7千冊ほどを無償で配布しています。
山本自動車工業 山本宰士 代表
「いま、採用難、特に中小企業は厳しい状態にあるんで、できれば載せることで自社に就職してくれないかなと思っている企業が多いのは事実。進学する学生が多いので、そうは限らないけど、彼らが将来を考える時の道しるべになるのではないかなと」