小泉農林水産大臣は、随意契約による備蓄米が6月上旬にも5キロ2000円程度で店頭に並ぶ見込みだと発表しました。
この備蓄米放出について、宮崎県内からは期待と不安が入り混じった声が挙がっています。
小泉農水大臣が発表した随意契約による備蓄米の放出。
これまで行われていた競争入札と異なるのは、国が、直接、特定の業者と契約を結ぶという点です。
随意契約は集荷や卸売業者を通さず、年間1万トン以上を取り扱う大手の小売業者が対象となっていて、取引が簡潔でスピーディーに取引ができるというメリットがあります。
26日、小泉農水大臣は6月上旬にも5キロ2000円程度で店に並ぶ見込みだと発表しました。
随意契約による備蓄米の放出について県民は。
(県民)
「買えたらうれしい」
(Q.2000円台というのは?)
(県民)
「すごいね、それだけでもうれしい」
「本当にそんな安く買えるのかなと思いましたけど」
「6月は宮崎は無理だと思いますよ。都会はくると思いますよ、関東はですね」
また、今回の備蓄米は2022年と2021年に生産されたコメが対象となってることから、こんな声も。
(県民)
「あまり買いたくはない。今のところは足りてるから。食べてみないとわからないから一回くらいは買うかなと」
こちらは、延岡市のスーパーマルイチ大貫店。
大手スーパーなどが中心となって備蓄米の随意契約に名乗りを上げる中、こちらのスーパーに備蓄米が出回る見通しはまだ立っていません。
(マルイチ大貫店 生島貢実さん)
「ローカルスーパーになるので、(備蓄米が)入ってくるのは、だいぶ後になるとは思う」
店は現在、県産ヒノヒカリ5キロを税込み4947円で販売していて、今後、備蓄米の流通量を見ながら一般のコメ価格も調整していきたいとしています。
(マルイチ大貫店 生島貢実さん)
「お客様としてもコメを食べたい人がいっぱいいるので、安くなってくれることは本当に期待してます」
一方、えびの市で65年以上コメの生産を続ける高牟禮宏邦さんは、備蓄米の価格として5キロ2000円程度は適正とした上で、今後、コメ全体の価格が下がるのではと心配しています。
(コメ農家 高牟禮宏邦さん)
「そのこと(5キロ2000円程度)があまりにも強調されすぎて、我々生産者が作る米がその価格に合わせて今度また買い入れをされると、本当にお手上げの状況だと、かえって逆に生産者としては心配になってきた」
高牟禮さんは、消費者の苦しい生活状況を理解しつつも、肥料代や燃料代などの生産コストも上昇していると主張。
そのうえで、生産者と消費者がどちらも納得できる価格でコメを販売してほしいと訴えています。
(コメ農家 高牟禮宏邦さん)
「やっぱり農家が安心してできる農政を同時に構築していただきたい」
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