政府は備蓄米の店頭価格を5キロで税込み2160円程度と明言。随意契約の申請が始まりました。鹿児島県内のスーパーが加盟する企業も申請しています。

(記者)「店では国産米が並んでいますが、これまでに備蓄米の入荷はできていないということです」

鹿児島市のスーパーです。こちらでは取り引きのある卸業者が備蓄米を入手できていないため、これまで一度も販売できず、国産の単一米とブレンド米の2種類を税込み4946円で販売しています。

今月26日に発表されたスーパーでのコメの平均価格です。5キロ当たり4285円で、2週連続値上がりし、過去最高を更新しました。

こうした中、政府は今後放出する備蓄米を「随意契約」し、店頭価格で「5キロあたり税込み2160円程度」を目指すとしています。

(80代)「いいんじゃないか。(Q安い方がいい?)そうですね、毎日のことだから」

(30代)「続けばいいが、数か月で終わったらどうなのかな」

(50代)「安いとはあまり思わない。新米でそれ(2000円)ぐらいの値段で買えていたので」

(60代)「主食ではあるが、農家が頑張って作っているものなので、農家に対して対価を落とせる仕組みにすることが一番いいと思う」

(城山ストアーフレッセ高見馬場店 福山史浩店長)「(入荷は未定だが)低い価格帯で幅広いお客様に手に取りやすくなるのかと思う」

一方、政府の決定に対し、伊佐市のコメ農家は…

(コメ農家・壹岐祐太さん)「消費者ベースでは丁度いいのではないか。生産者からすれば安いのではないかというのが本音」

壹岐祐太さん(41)です。毎年、5ヘクタールの田んぼで食用と飼料用のコメを栽培していますが、燃料などのコストが上昇し、採算はギリギリの状態です。

(コメ農家・壹岐祐太さん)「適正な価格で(農家と消費者の)両方がウィンウィンの価格になるように国が決めてくれるといいのかも」

農水省は27日午前9時までに、備蓄米の随意契約に19社の申し込みがあったと発表。鹿児島県内に店舗がある企業では、ドン・キホーテの運営会社や、すき家などの運営会社、サンドラッグが申請しています。

また、県内に本社がある山形屋ストア、なりざわ、ニシムタ、大和など15社が加盟するシジシージャパンも27日に申し込みました。

政府は早ければ27日にも一部の契約を完了し、あさって29日には備蓄米の引き渡しができるということです。想定どおりの価格で消費者に行き渡り、価格の安定につながるか注目です。