愛媛の伝統工芸品「伊予絣」の未来を考えるイベントが26日、愛媛県松山市内で開かれ、有識者や高校生らが絣の魅力を語りました。

子規記念博物館で開かれた「機の音サミット」は、伊予絣の創始者・鍵谷カナの没後160周年を記念したシンポジウムで、およそ120人が参加しました。

なかでは、伊予絣の研究者が歴史や魅力について講演したほか、伊予絣を使った作品作りなどに取り組んでいる伊予農業高校の生徒が活動を報告しました。

日本三大絣の伊予絣は明治時代には生産量日本一を誇りましたが、服装の洋風化が進むにつれ生産量や担い手も減少。現在、生産しているのは1社のみです。

会場では作品の展示や機織りの実演も行われ、参加者は県の無形文化財に指定されている技術を間近で見学していました。

(参加者)
「すごく着やすくて、日常着としてもすごく良いものだと思っているので、広まっていってほしい」

(伊予農業高校3年・生徒)
「クラス全員分にお守りを作って、リュックにつけて身に着けている」
「(伊予絣の)課題研究をしているので、研究を通して次世代に伝えていきたい」

このあと有識者らによるパネルディスカッションが行われ、参加者らは伊予絣の未来や可能性について考えていました。