【都会からスローライフへ】
記者会見に臨んだ岡崎さんは「記者会見は仮面ライダーアマゾンの製作発表以来」と はにかんだ。
終始2人は照れくさそうにしながらも、幸せな雰囲気が伝わってくる。ひし美さんは東京生まれの東京育ち。初めて東京を離れる生活が待っている。
――どんな暮らしを考えていますか?
岡崎さん「山も海もある芦北町は食材の宝庫。小さな船を持っているので2人で釣りがしたい」
ひし美さん「かかあ天下の生活がしたい」
早くも夫婦間の力関係が見え隠れする。

昔の仲間たちから祝福メッセージは?という筆者からの問いに対し ひし美さんは「ウルトラ警備隊のメンバーからは無い」と笑って答えたが、ウルトラマンA(エース)で北斗星司役の高峰圭二さんからは「岡崎君はナイスガイだよ」と祝福されたという。
76歳の岡崎さんと77歳のひし美さん、古希を超えた2人が結婚に至る心境というのはどういうものなのだろうか?岡崎さんは迷いなくこう答えた。
「恋愛感情というものは、いくつになっても自然に芽生えるものということがよくわかった」
後期アラフィフの筆者世代にも勇気を与える力強い言葉だった。

【ヒーローの条件】
この夏にもカフェのオープンを目指すという岡崎さんと村枝さん。
アマゾンがコーヒーを入れ、アンヌ隊員がそれを運び、村枝さんのライダーイラストを眺めながら、その芳醇な香りを楽しむという幸せな空間が芦北町に誕生する。
最後にファンへのコメントを求められた岡崎さんはきっぱりとこう言った。

「アンヌ隊員のファンの皆様、アンヌを一人占めして本当に申し訳ない。ただ安心してほしい。僕が最後まで必ず守っていく」
その鋭くも優しい眼光はまぎれもなく、あの憧れ続けた仮面ライダーアマゾンと同じものだった。(了)