長野電鉄の列車が小屋に衝突し乗客3人が死傷した事故で、小屋を所有する男性がSBCの取材に応じました。小屋は1週間前に作り始め、未完成だったということです。

21日午後6時前、須坂市の長野電鉄日野駅近くで、普通列車が鉄パイプ製の小屋と衝突し、長野市の56歳の男性会社員が死亡、男性2人が軽いけがをしました。

運転士が線路内に小屋があるのに気付き、非常ブレーキをかけたものの間に合わなかったということです。

停車した列車の脇には、鉄パイプと黒いシート、青いトタン、木材などが残されていました。

列車と衝突した小屋を所有する40代の男性は、SBCの取材に対し「小屋は1週間くらい前に自分で作ったもので、まだ途中だった」と話しました。

同じような小屋を作るのは3回目で、休憩場所とトラクターが盗まれないようにするための小屋だったといいます。

土台をコンクリートで固定せずに簡易的に作っていたとし、「20~30センチくらい掘って石を埋めて、土をかぶせて固定していた」といいます。

男性は、当時、小布施町の畑で作業中で、警察からの連絡を受けて事故を知ったということで、「あれだけ重いものが飛ぶほどの風が吹いたのは初めて。被害者の方が亡くなられたのは残念」と話しました。

一方、気象台の調査で、現場周辺では積乱雲に伴う「ダウンバースト」か「ガストフロント」が発生した可能性が高いことが分かりました。

突風は、最大瞬間風速およそ30メートルと推定されるということです。

事故が起きる前の午後5時40分には、須坂市で最大瞬間風速26.5メートルを観測していました。