国内で食品価格の高騰が続くなか、4割を超える人が「経済的な事情で満足に食べられない」という経験を持つことが東京科学大学の調査でわかりました。

農林水産省が19日に発表したコメ5キロあたりの平均価格は4268円と過去最高値を更新し、去年の同じ時期と比べると2倍の価格となってるほか、スーパーなどで販売されている食品の価格も値上がりが続いています。

こうした背景を受け、東京科学大学の藤原武男教授らが全国の1万人を対象として、物価高について調査を行いました。

その結果、「食品を購入するための収入が入る前に、食べ物がなくなるのではないかと心配したことがあった」「お金がなくて十分な量の食品が購入できなかった」などと答えた人が44%に上ったということです。

年代別にみると、45歳未満は半数以上が「満足に食品を購入できなかった経験を持つ」と答えたということです。

調査を行った藤原教授は「今回の調査で、日本の5人に2人以上のフードセキュリティーが脅かされていることがわかった。食料危機は日本において深刻な問題だ」としています。