今、外国人観光客が多く訪れているホテルが愛媛県松山市内にあります。ラグジュアリーで非日常的な空間が人気のようです。

松山市内で22日から開かれている絵画展。大きなガラス窓がある解放的な空間には、伊予市出身の画家が描いた色彩豊かでダイナミックかつ繊細な作品が並びます。

(画家・絵美さん)
「大きな窓で自然が見える中、私の作品を光と共に見ていただけて、笑顔になってもらっていると感じます」

(佐藤リポーター)
「素敵なアートがたくさん並んでいますが、実は美術館ではなくホテルなんです」

松山市の山間ゴルフ場の片隅に佇む「瀬戸内リトリート青凪」。世界的建築家・安藤忠雄氏が手掛けた美術館をリニューアルし、2015年にオープンしました。

“スモールラグジュアリー”をコンセプトに掲げる、高価格帯のホテル。

客室はわずか7部屋で、最高ランクの広々としたスイートルームからは、瀬戸内海の眺望を楽しむこともできます。

今、このホテルがインバウンドの注目を集めているといいます。

(瀬戸内リトリート青凪・下窪日登美支配人)
「空間がすごく贅沢というところ。もともとホテルとして建てられたわけではなかったので、十分な余白のある空間に、非日常を感じてもらえる」

大阪・関西万博などの追い風を受け先月からアジア圏や欧米からのインバウンドが増加していて、こちらでの滞在を目当てに訪れる客も多いといいます。

観光庁がまとめた宿泊施設の客室稼働率は、県全体で51.9%ですが、こちらでは平均を上回るおよそ7割を誇ります。

(瀬戸内リトリート青凪・下窪日登美支配人)
「まずは愛媛とか瀬戸内とか、地元のことを知ってもらいたいというところ。館内で使うもの、食材もできるだけ地域のものを使うように」

ここでしか、そして、限られた人しか味わえないプレミアム感が、愛媛旅行の新たな目的地として定着するのか注目です。