“働き方のイマ”に注目するシリーズ「work23」。今回、注目するのは、会社での【電話対応】について。会社に掛かってくる電話に“でたくない”。新入社員の頃にそう感じた経験はないですか?最近、電話に対する苦手意識は“電話恐怖症”とも呼ばれますが、SNS世代からは「電話対応がつらくて会社を辞めた」という声も…。中には業務の効率化のために電話“原則禁止”の企業も出てきています。

SNS世代に電話は難関⁉

埼玉県三芳町にある、電子機器メーカー。業務の合間に、ひっきりなしに鳴り響く電話を受けるのは、4月に入社したばかりの新入社員です。

SNSに慣れた若い世代にとって、電話は“馴染みのないツール”。緊張が、そのまま声に表れます。

4月に入社 大塚康子さん
「(最初は)電話先の方の顔もわからないし、すごいドキドキしながら、『電話出たくないなぁ』と思いながらとっていたが、最近は慣れて」

4月に入社 小田海斗さん
「失敗したらどうしようという思いが出てくるので、不安になっちゃいますね」

顧客からの問い合わせは1日200本以上。SNS世代にどう電話対応を教えるか、会社側も工夫を重ねています。

株式会社MIYOSHI 佐藤英吉 社長
「生活の中で電話が減っているので、多分不慣れだと思います。(電話が)終わった後に横で、『こんな感じでよかったかな?』というようなやり取りはいつもしています。マニュアル通りに行かなくていいので、『真心を尽くして対応すればそれでいいのだ』と」

最近、“電話恐怖症”という言葉が、SNSを中心に注目されています。退職代行サービス「OITOMA」によると、今年度はすでに300人を超える新入社員から退職の相談があり、その理由に、「電話対応のストレス」をあげる人も多いといいます。

社会経験を積んだ“先輩世代”からは…

50代会社員
「どんなにSNSが発達しても、職場でもチャットは使ったりするが、対・社外だと電話は欠かせない

50代会社員
「文章は言葉を付け加えないと、LINEなど特にそうだが、怒っているのか・迷惑なのか・喜んでいるかも全く分からない。適応能力も早くなるので、最初は(電話に)出たほうが良いと思う」

一方で、“SNS世代”からは…

新入社員
「インスタのDMとかでやりとりすることが多いので、友達とも電話する機会があまりない。そのぶん仕事での電話も難易度が高いのかなと」

新入社員
「LINEで電話がかかってきたら、名前が表示される。でも、電話番号だけだと『え、だれ?』となってしまう。自分だったら、スワイプしてグーグルを開く。そして電話番号を調べる」