しかし、このあとなんと、24時間、携帯のカメラで自分の顔が映る状態にすることを命じられ、行動を連絡し続けるなど、坂東と沖田の監視下に置かれました。
その期間は、最初の電話から1週間。
そして、坂東と沖田はJAFIC・犯罪収益対策室という実在する警察機関の名前を出し、その口座に、山口さんのお金を預けるよう指示を出します。
そして、山口さんは、この口座に2回にわたり、合わせて540万円を振り込みます。
なぜ、素直に指示に従ってしまったのか?
山口さん(仮名)
「『口座間でやりとりをしてしまったら、必ず詐欺師は捕まるけれど、そうじゃない巧妙な手口を使って、捕まらないようにしている』と聞いてしまった私は『でも詐欺師だったら、こんな口座を明かして、送り先の口座を示すはずもないから』と、錯覚というか、誤認してしまって、それで送ってしまったという…」
1週間、彼らの指示に従った山口さんは、坂東からこんなことも言われたそうです。
「坂東刑事は『あなたは誠実な人ですね、私はあなたを犯人だと思いません。一緒に協力して真実を明かしましょう。身の潔白を証明しましょう』と」