自宅を売ることでまとまった資金を手に入れつつ、その自宅に賃貸で住み続ける「リースバック」という不動産取引をめぐって、高齢者に対する強引な勧誘などのトラブルが急増しているとして、国民生活センターが注意を呼びかけました。
「リースバック」とは、不動産業者などに自宅を売ると同時に賃貸契約を結び、同じ家に家賃を払いながら住み続けるようにする不動産取引のことです。
住人にとっては、まとまった資金が手に入るうえ、固定資産税の支払いが不要になるというメリットがあり、不動産業者としては割安で物件を購入できるなどのメリットがありますが、トラブルが急増しています。
国民生活センターによりますと、リースバックの契約に関する相談は2024年度に239件寄せられ、この6年間でおよそ10倍に増加しました。トラブルにあった人のおよそ7割が70歳以上だったということです。
リースバックの契約にはクーリングオフが適用されないため、強引に勧誘されて契約したものの、あとから売却金額の安さに気づき、解約しようとした際、違約金を請求された例や、「売却後もそのまま住み続けられる」と説明され、契約をしたものの、家賃が値上げされて支払えなくなり、退去を求められた例などがあるということです。
国民生活センターは、消費者側には安易な契約はせず、事前に信頼できる人に相談するよう注意を呼びかけています。また、事業者側には、高齢者との契約にあたり、メリットだけでなく違約金や家賃などのリスクについても丁寧に説明するよう求めています。
注目の記事
1歳半から里親家庭に「自分は何も悪いことしていないのに…」心を閉ざした幼少期 19歳女性が看護師の夢と自立へ一歩を踏み出す

「ご父兄ですか?何か一言を」無神経にマイク向けるマスコミへ怒り 「助かる見込みはありません」医師の非情な宣告 附属池田小事件で娘奪われた遺族が『超混乱期』振り返る【犯罪被害者支援part1/全4回】

箱根駅伝2連覇ランナーのその後…名門・青山学院のアンカーが選んだ「第二の人生」恩師・原晋監督もエール【アスリート引退後の決断・前編】

「車が横転し、白煙が...」その時 “互いに見知らぬ3人の男性” が救出に向かった!その後 車は炎上「九死に一生の救出劇」とは【前編】

「強く抱きしめると痛いのでは…そっとなでることしかできなかった」 顔には多数のあざや傷、血で固まった髪の毛 金目的で男3人に拉致、殺害された一人娘 【2007年・闇サイト殺人事件 前編】

命を奪われる前夜の電話「たわいもない会話が、今では愛おしくてたまりません」20歳の大学生、飲酒ひき逃げで亡くなった…父親が手記









