岩手県内のコメ卸最大手の純情米いわてでは2024年、各取引先への供給量を2023年より減らして9月の端境期まで在庫が持つように調整しています。

(純情米いわて 半田隆之部長)
「2024年の8月、あのような状況になって。我々も非常に苦労した部分がありましたので、あのような形にならないように進めていきたいなと思っております」

2024年のお盆期間中、帰省した家族のために購入するなどスーパーでの需要が伸び、8月、県内向けの販売量は前年の1.5倍に跳ね上がったのです。
結果、8月下旬から9月にかけてスーパーなどへの供給量を制限せざるを得なくなりました。
それを受け、2025年は年間の販売計画を8月以降も持続的に販売できるように見直しました。

これは全国の小売店の売り上げを国がまとめたデータです。
2025年3月の岩手のコメ5キロの小売価格は、「ひとめぼれ」が3858円、「銀河のしずく」が3850円と全国的に見ると最安値に近く、全国平均よりおよそ300円安くなっています。

玄米が完売間近だった「土日ジャンボ市」にはそのあと、純情米いわてから追加での玄米供給が急遽決まり、欠品は回避されたということです。
こうした綱渡りの状況を受け、小苅米社長は備蓄米の放出を踏まえた国の対策に期待しています。

(流通技研 小苅米基弘社長)
「岩手県のお米の方にも、ある程度の備蓄米が流入されてくるとなれば、状況は変わってくるかもしれません」
2025年の新米が出回るまで5か月、先行きの見えない

コメの価格高騰と供給は生産県・岩手においても綱渡りが続いています。