きのうに引き続き、きょうも石川県の能登半島地震の復興状況を視察されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さま。公務での被災地訪問は初めてですが、これまで、特別な思いを語っていました。

きのうから能登半島地震の被災地を訪問されている愛子さま。集まった人からの歓声に、笑顔で応えられていました。

愛子さまにとって、公務での被災地訪問は今回が初めて。これまで、成年会見の際などでは、被災地への特別な思いを話されていました。

愛子さま(2022年3月)
「皇室は国民の幸福を常に願い、国民と苦楽を共にしながら務めを果たすということが基本であり、最も大切にすべき精神であると私は認識しております。国民と苦楽を共にするということの1つには、被災地に心を寄せ続けるということ」

愛子さま(今月3日)
「数々の大きな災害を経験してきた日本では、災害医療体制に様々な側面から変革を加え、進化させてきました」

「可能な状況になれば被災地を訪問したい」。愛子さまは、そう強く思われていたといいます。

日本赤十字社に勤務する愛子さまは今回、地元の大学の学生ボランティアと懇談した際に、「私も仕事でボランティアに携わっていますが、どういう仕組みがあれば(ボランティアが)しやすくなると感じますか」と尋ねられました。

金沢大学の学生
「すごく実務的なことをご質問されたので、ボランティアに関心がおありになって、どうやってご自身の業務に生かされていくのか、すごく熱意のようなものを感じました」

去年1月の能登半島地震で、20人が亡くなった石川県の志賀町。

公務で初めて被災地を訪れている愛子さまはきょう、被災した飲食店の仮設店舗に足を運ばれました。店舗の説明を受けた後、仮設住宅で暮らす住民らに対し、「お体に気を付けて」などと相手を気遣われる言葉も。

仮設住宅で暮らす住民
「愛子さまから『仮設に入っていて狭い空間、体操とかされていますか』とお声がけ。 お優しいまなざしが全身に出ているというか、表情が、言葉にならないくらい感激しました。また力を頂けた気がします」

続いて、志賀町にあるボランティアの受付会場を視察。週に2日、1日に30人ほどが訪れるといいます。

担当者
「ボランティアがけがをしないように、安全対策の徹底をお願いしています」

担当者の説明に、熱心に耳を傾けられる愛子さま。

その後は、ボランティアの支援員らから、活動内容などについて説明を受けられていました。

志賀町社会福祉協議会
「災害ボランティアセンターをみられるのは今回が初めてということで、大変興味深そうに施設内をご覧になっていました」

さらに愛子さまは、ボランティアが使う道具や持ち物などについて質問されたということです。

初めての被災地で、熱心に耳を傾け、優しく声をかけられた愛子さま。今夜、皇居に戻られます。