長野県のブランド品種「信州サーモン」の稚魚の出荷が始まりました。
今年は過去最多の出荷量を見込んでいます。

水槽に移されるのは去年12月にふ化し体長7センチほどに育った「信州サーモン」の稚魚。安曇野市明科の県水産試験場で出荷が始まり、県内の養殖業者へ引き渡されました。

県水産試験所 重倉基希研究員:
「例年と比べても遜色ないサイズですし、泳ぎを見ても元気に泳いでいるので良い稚魚になった」

ニジマスと、マスの一種「ブラウントラウト」を交配した信州サーモンは、県独自のブランド品種。

「ご当地サーモン」としては生産量日本一を誇り、適度に脂がのってクセがなくどんな料理にもあうとして、需要も拡大しています。

ただ、悩ましい現状も…

養殖業者 矢花功さん
「一回生産量を落としたのを元に戻すというのは、なかなか難しい部分がありまして」

コロナ禍に需要が落ち生産量を絞っていた影響で、今度は供給が追いつかない状況に。

出荷までは2年から3年の養殖期間が必要で、県水産試験場では現在、より成長を早める研究も進めています。

養殖業者 矢花功さん:
「皆さんの期待に応えられるよう、さらにおいしいと言ってもらえる製品を目指して頑張っていきたい」

今年の稚魚の出荷は、これまでで最も多い45万匹を予定。
7月にかけて、県内の28の養殖業者のもとへ出荷されます。