新潟県は15日、県内で感染が広がっているとして『伝染性紅斑(りんご病)』の警報を発令し注意を呼び掛けています。

県のまとめによりますと、県内の指定医療機関から寄せられる伝染性紅斑の5月5日~11日の定点報告が2.20となり、国の示す警報基準の定点当たり2を超えたため、県は警報を発令しました。国の示す警報基準の定点当たり1を下回るまで警報を継続するとしています。

新潟県で伝染性紅斑の警報が発表されるのは2019年(令和元年)5月以来、6年ぶりです。

伝染性紅斑は“りんご病”とも言われ、主に幼児や学童を中心に流行する感染症で、両頬がりんごのように赤くなることから「りんご病」と呼ばれることもあります。

厚生労働省のホームページより

県によりますと、伝染性紅斑はヒトパルボウイルスB19によるもので、患者の咳やくしゃみにより排泄されるウイルスから感染するとしています。10~20日の潜伏期間後に、微熱やかぜの症状などがみられ、その後、頬に紅い発疹が現れます。

その後、手・足に網目状と表現される発疹がみられ、これらの発疹は1週間前後で消失するということです。ただ、今までに伝染性紅斑に感染したことのない女性が妊娠中に感染した場合、胎児にも感染し、胎児の異常(胎児水腫)や流産の原因となる可能性があるということです。

また、県内では引き続き百日咳の感染報告が5月5日から11日までに98件と、全国的にも感染者が多い状況となっていることから、県は手洗いやうがい、咳エチケットなどの基本的な感染対策をし症状が疑われる場合は早めに医療機関を受診してほしいとしています。