■「3位になれて、うれしかったんです」

オリンピック3大会連続でのメダル獲得という偉業を成し遂げ、次のオリンピックも期待された2023年、石川は30歳で現役を引退した。
その年の全日本卓球選手権で3位入賞していただけに、惜しむ声も多かった。「まだやれるっていう思いもおありだったんじゃないですか?」という林に、石川は「うーん、なかったですね」ときっぱり。
「30歳で3位になって、うれしかったんですよね。でも、それまでの間で2位か3位でうれしかったことって、やっぱり1回もなかったんですね。勝負する以上、1番を狙うエネルギーだったりモチベーションが自分自身難しいかなと思いましたし、自分なりに1番を取るために必要なことはなんとなくわかっているつもりの中で、ああ、もう自分にはできないな、と思いました」と、当時の心境を語った。
数々の実績を残してきた卓球界のレジェンドが振り返った自身の競技人生。その壮絶さに、視聴者からも 「あらためてすごい人」「五輪に向けてどう気持ちが変わっていったのかがすごくよく伝わってきた」「感動した!」といった声が続々。中でも引退を決めた心境を語ったコメントには、「2位3位でうれしかったことはない、に勝負の厳しさが詰まってた」「引退を決めた理由に涙が出た。石川佳純さんは真のアスリートだと思う」など感嘆の声も多く上がった。
(MBSテレビ「日曜日の初耳学」2025年5月11日放送より)
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