連日お伝えしているコメの高騰について。長引くコメ不足を受け、コメの生産を再び増やす農家が出始めています。一方で、私たちの食卓にも変化が現れています。

コメ高騰で小麦の需要増加「パンの需要が盛り返した可能性」

巨大な倉庫にびっしり並ぶのは政府の備蓄米。14日、自民党の小野寺政調会長が埼玉県内の倉庫を視察しました。

自民党 小野寺五典 政調会長
「1日あたりの出庫量が2倍になっているということで、かなり加速しているなという印象。米の不足感というのはかなり緩和されるんじゃないか」

備蓄米が流通し始めたこともあり、スーパーでの平均販売価格は18週ぶりに下落。ただ、2024年の2倍という高値が続いています。

これに対し、JA全中のトップは13日、現在の価格は「高くない」と話しました。

JA全中 山野徹 会長
「決して高いとは思っていない。これまで長年にわたって生産コストを賄えていないような極めて低い水準なので、JAグループとしては消費者・生産者にとって納得できる価格のもと、コメを安定的に供給していくことが何よりも重要」

ただ、消費者は価格に敏感です。

東京商工リサーチによりますと、2025年のパン屋の倒産件数は1~4月までで7件と2024年の同じ時期と比べて半減していて、「コメが高騰し、パンの需要が盛り返した可能性がある」と分析しています。