北アルプス北穂高岳で13日、3人が雪崩に巻き込まれ、このうち男性1人が死亡しました。山小屋の関係者は、前の日までに新雪が積もった場合は、雪崩に注意が必要だと警鐘を鳴らします。

北アルプスの北穂高岳・標高およそ2750メートルの北穂沢付近で、13日午前11時ごろ、登山をしていた山梨県北杜市に住む夫婦が雪崩に巻き込まれ滑落しました。

2人は県警ヘリに救助されましたが、62歳の夫が死亡、61歳の妻が軽いけがをしました。

警察によりますと、雪崩にはもう1人が巻き込まれましたが、自力で下山したということです。

雪崩は幅が20~30メートル、長さ500メートルほど。

目撃した人によりますと、周辺では、前の日に10センチほど新雪が積もり、13日は快晴で、雪崩が起きた時は気温が上がってきていたということです。

現場から450メートルほどのところにある涸沢ヒュッテの小林剛さんは、今回の雪崩は「発生してもおかしくない状況だった」と話します。

涸沢ヒュッテ 小林剛オーナー:「冬に降った雪が固くなってきて、その上に新しい雪が降ると、今の雪は結構重いので、滑り落ちやすい。5センチ、10センチ降ると余計に重さがかさなって雪崩の発生する確率が高くなる」

次の週末もまだ雪が降る可能性があるため、装備をしっかり確認してほしいと呼びかけます。

涸沢ヒュッテ 小林剛オーナー:「まだ冬山装備で、前爪アイゼン必着で登っていただきたい。装備を持っていても、滑落した時に滑落停止が出来なければ意味ないので、技術を持って登ってほしい」