備蓄米 入札条件の見直し検討
小川彩佳キャスター:
行き渡るべきところに遅々としてコメが行き渡らない。「備蓄米の入札条件の見直し」という対応も後手に回っています。
「フォーサイト」元編集長 堤伸輔さん:
今頃って感じです。そもそも1年以内の買い戻しに応じることができるなんて、JA全農と数えるほどの業者しかありません。江藤大臣は省内でいろいろ検討すると言っていましたが、入札は基本的には高い値段をつけたところから落札していくので、それこそ大手に寄りやすくなるわけです。実際にJA全農がかなりの量を落としています。
この際、米不足に対応して、なおかつ価格を下げるためには、一種の上限価格「プライスキャップ数」を設けるべきだと思います。価格を明らかにしてしまうと価格ギリギリに入札する人が多くなり成り立たないので、農水省が自ら市場調査をして今の市場価格より若干低く上限価格をつける。また、備蓄米は国民の財産でありタダで出すのも困るので、見えないゾーンを設定し、下限価格もつけるべきです。そしてその中で高い値段をつけたところから落札していけば、値段が少しずつ下がっていく効果があるし、強いところだけが落ちていくことが徐々に緩和されると思います。
そういうアイデアを練って欲しいけど、どうも今の農水省には無理みたいです。イオンがカリフォルニア米を売ってくれるということで、あとは民間に期待するしかないのかなと思います。
小川キャスター:
そこまで来ているということですね。
================
<プロフィール>
堤伸輔さん
国際情報誌「フォーサイト」元編集長
政治から社会問題まで幅広い報道に携わる