初夏を迎えた青森県内では、この時期にしか見られない絶景が現れています。鶴田町の「津軽富士見湖」では“小さな島”が出現し、島を覆うように白い花が咲き誇り、訪れた人たちをもてなしています。
津軽富士見湖に浮かぶ小さな島。
湖に架かる「鶴の舞橋」から北東に130mほど離れた場所にあり、この時期、白い花が島を覆いつくすほど咲き誇る幻想的な景色となっています。
咲いている花は「ズミ」で、リンゴの原種に近いものとされ「コリンゴ」や「ミツバカイドウ」とも呼ばれます。このあたりには、本来自生していないと言われています。
鶴の舞橋観光ガイド 竹浪正顕さん
Q.今が満開ですか?
「上のほうは最高。上が散ってくると下のほうが咲いてくる感じ。あと1週間位が見頃かな。鳥がたまたま糞を落としてそこから生えてきたとしか思えない。(人工的に)植えている訳はない」
風光明媚な「津軽富士見湖」は人工的につくられた湖で、正式名称は「廻堰大溜池(まわりぜきおおためいけ)」です。
溜池の水は、かんがい用の水源であるため、田畑の農作業が始まる春の時期には最も水位が高くなります。
“島”と呼ばれるこの場所は、この時期だけ出現し、水が使われなくなると水位が下がって陸続きになり消えてしまいます。
鶴の舞橋観光ガイド 竹浪正顕さん
「浮島が見られる時期は決まっていて、今の時期、水の上にぽっかり浮いた浮島に花が咲くのはすごく良い。2~3年くらい前から広まって来ていたが、今の時期にしか見られないので来てほしい」
鶴田町では、この自然が生む“白い島”を富士見湖散策の新たな見所として期待しています。