米中合意 双方なぜ大幅譲歩?
小川彩佳キャスター:
アメリカのトランプ大統領は12日の会見で、「今週末に中国の習近平国家主席と話すことになるだろう」と話しました。
アメリカと中国との間で急展開となった、トランプ関税交渉ですが、日本の交渉にどのような影響が出てくるのでしょうか。

米中交渉の急展開な合意の背景、そして日米交渉にどう決着をつけるのか、その日本の“秘策”にアメリカが関心を寄せていることについて伺っていきたいと思います。
まず、米中交渉の急展開について、なぜ両者はこぶしを振り下ろしたのでしょうか。
藤森祥平キャスター:
アメリカ側と中国側のそれぞれの背景を分析しました。

アメリカ側として、ワシントン支局長の樫元照幸支局長は、「商品が棚に並ばなくなる。物の製造が止まるという懸念が現実味を帯びてきたことに対する警戒感があったのではないか」といいます。
また中国側として、北京支局長の立山芽衣子さんは、「困った米国が折れたかたちになった。中国としてもメンツを保てる上に、中国が有利な形での決着になった」と分析しています。
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
これまでのトランプ関税の影響は、株が下がったり、長期金利が上がったりといった金融市場関係に出ていました。しかし最近になり、実体経済の方に影響が出てきました。

ロサンゼルスの港に中国の貨物船が入らなくなったり、アップル製品やテスラ車が入って来なくなり、実体経済が立ち行かなくなってきた。これはトランプ大統領にとってはかなりの誤算でした。そこでここは一度妥協に動こうという判断が働いたのだと思います。
藤森キャスター:
実害を感じたということですね。こうして双方が関税を115%引き下げるというかたちで、アメリカは145%から30%に、中国は125%から10%へと変わりました。














