青森県内では、“豪雪”による農業被害が過去最大の214億円に上ることが判明しています。こうしたなか、黒石市では12日にリンゴの苗木や支柱などの資材がどれくらい必要かを把握する「聞き取り調査」がはじまりました。
調査初日は、午前10時の受け付け開始から浅瀬石公民館にさっそく地区の農家が訪れました。
対象は市内のリンゴ農家を中心に約2000世帯で、職員が“豪雪被害”の状況や復旧に必要となる「苗木」や「薬剤」などの数量を聞き取ります。
職員と農家のやりとり
職員
「(木を)切ってしまったところに塗布材など塗っていると思うが、その購入したものでも対象にしているから」
農家
「そのなの?じゃあ、これとこれと…」
農家の必要な量を正確に把握することで、苗木などの取り扱い業者に確保してもらうのが狙いです。
黒石市内の農家
「(被害が)一番ひどいのは4分の1の収入があればいい感じ。収量的に」
「(県全体で)214億円の被害となれば、すぐには対処できない。時間がかかるのは了承している。これから施策して、ちゃんと何でもやってほしい」
こうした農業生産資材は被害の前から価格が上がっていて、農水省の調査では2020年と比べて全体で2割上昇。特に「光熱費」や「飼料」は4割近く値上がりしています。
こうした状況に追い打ちをかけた“豪雪被害”。市は調査結果をもとに独自の支援策を検討したいとしています。
黒石市農林課 三上英樹 課長
「農地復旧については単年ではなく中長期的に考えて、農家の心のケアも取りながら指導・支援に結びつけて、今後の農家の励みとなっていただけたら」
調査は今週は各地で聞き取りをし、来週は市役所に場所を移して23日まで行う予定です。