■埋められない"試合環境"の格差

支援が動き始めたのは、ラグビー界における北海道特有の問題があります。

全国大会があるのは12月末の冬のシーズン。全国の切符を勝ち取った北海道の高校は、雪が積もるグラウンドでは十分な練習ができず、本州に遠征に行かなければ試合ができない状況になります。

本州の強豪校が毎週のように試合を重ねていく一方、北海道では遠征に行かないと、1試合もせずに全国大会に挑むという事態になりかねないのです。

現在、山の手高校ラグビー部の部員は73人。大所帯で遠征に行くためには、保護者たちのサポートだけで費用を捻出するには限界があります。

「山の手ラグビークラブ」のような高校ラグビーを支援する動きは、神奈川県の強豪・桐蔭学園や函館ラサール高校などですでに始まっていて、クラブは「社会や地域と繋がりながら達成したい」と話します。

■OB リーチ・マイケル選手の想い

「僕たちは花園で2勝できなかった。いまの山の手ならそれができると思う」

クラブの理事で、OBでもあるリーチ・マイケル選手(東芝ブレイブルーパス東京)は、「成し遂げたことのない“歴史”を作ってほしい」と後輩を後押しします。

母校への想いを語るリーチ・マイケル選手

リーチ・マイケル選手
「この度、法人設立に至り、大変光栄に思っています。私たちのビジョンを実現するために、全力を尽くしていきます。これからの活動にご期待ください!」

毎年12月末から行われる花園での全国大会で、悲願の"シード校撃破"を成し遂げることができるのか。

山の手高校ラグビー部に期待が集まっています。

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