鳥取県倉吉市の鳥取県立美術館で開かれている開館記念展が、入場者3万人を達成しました。
美術館ではより多くの人にアートに触れてもらいたいと、新たな取り組みも始めています。
開館記念展「アート・オブ・ザ・リアル」の3万人目の入場者となったのは、鳥取県伯耆町から来た会社員の田中諒さんです。
今年3月に倉吉市に開館した鳥取県立美術館。
アンディ・ウォーホルの「ブリロの箱」をはじめ、古今東西の芸術家が
「リアル」に挑んだ様々な作品を
展示するこの企画展は、開始から38日目での3万人達成となりました。
「アート・オブ・ザ・リアル」3万人目の来場者 田中諒さん
「びっくりしました。オープンしてから1回は来ようと思っていた」
美術館への来館者数も順調で、8日時点ですでに5万6000人を突破しています。
安松裕一 記者
「好調な滑り出しとなっている鳥取県立美術館、より多くの人に関心を持ってもらおうと新たな取り組みが始まっています」
9日、美術館を訪れていたのは、鳥取県若桜町にある若桜学園の児童10人。
児童たちは3つのグループに分かれ、学芸員やボランティアの説明を
聞きながら互いに感想を言い合っています。
「ザクロ」「確かに、ザクロみたい」
「これマンゴーじゃない?」「カカオに見えるんだけど」「あー確かに」
これは「対話鑑賞」と言って、発見したことや感じたことを言葉にし合うことで、多様な価値観を受け入れる姿勢などを身につけてもらう取り組み。
5月から始まり、県内の小学4年生を招待します。
児童
「ピカソの絵でカクカクの絵が気になりました」
「ごみっぽいのもあったけど、ちゃんと見たら色々ある」
「みんなの思うことがそれぞれあっておもしろかった」
鳥取県立美術館のスタッフ
「1人だけでは感じられなかった見方とか感じ方に気づいて、より楽しく鑑賞できる」
「大人が思っている以上に色んな気づきをたくさんしてくれるので、私たちの方がびっくりすることとか発見することがいつもあります」
この取り組みは年間を通して行われ、まずは9月までに65校、2400人あまりの児童を招く予定だということです。