宮城県によりますと、5月4日までの1週間に県内28の小児科定点医療機関で伝染性紅斑=いわゆるリンゴ病と診断された人は83人と前の週より17人増え、6週連続の増加となりました。
1医療機関あたりでは2.77人となっています。
保健所別では、仙南で5人、大崎で4.33人と、警戒を続ける基準をいずれも上回っています。

感染者を年齢別に見ると10歳未満がおよそ94%を占めています。
リンゴ病は、かぜの症状に加え頬にリンゴのような赤い発しんが現れる感染症です。

青葉区の小児科「Ryoベビー&キッズクリニック」には、5月に入って15人ほどのリンゴ病の患者が確認されているそうです。
Ryoベビー&キッズクリニック・高橋怜院長
「赤みのある紅斑が出る1週間前ぐらいからウイルスの感染が起こっているのでその時点で感染が広がっている。多くは飛沫感染なので、保育園や幼稚園、小学校でだいたい5歳ぐらいから発症する子が多いので、そのあたりで感染している」

頬や腕、太ももなどに赤みが出たら受診を検討してほしいということです。

Ryoベビー&キッズクリニック・高橋怜院長
「子どもはほとんどの場合は軽微な症状だけで終わるが、関節痛がひどい、倦怠感、貧血症状が出たりすることもある。ぐったりしている、かゆみが強い、などの場合は受診したほうがいい」


また、患者は子どもが大半とはいえこれまで感染経験がない大人も感染の可能性があると高橋院長は話します。

Ryoベビー&キッズクリニック・高橋怜院長
「大人では少し症状が強くなりやすいと言われている。リンゴ病の場合、妊婦が感染してしまうとお腹の中の赤ちゃんに重度の貧血を起こして胎児水腫という重い病気になることもあるので、妊婦が近くにいる家族はより注意したほうがいい」
妊娠中に感染すると胎児にも影響を及ぼし最悪の場合、流産となる可能性も指摘されています。
Ryoベビー&キッズクリニック・高橋怜院長
「インフルエンザのようにワクチンがない、治療薬もないウイルスなので感染対策は非常に大事」

宮城県は、人の多い場所ではマスクをつけることや石けんでの手洗いを徹底するなどの対策を呼びかけています。