10年間で20倍増えたとされるサイバー攻撃。国内企業も標的となり、被害が相次ぐ中、新たなサイバー攻撃に対する対策拠点が公開されました。

記者
「神奈川県内にあるNECの施設では、24時間365日サイバー攻撃を監視するということです」

NECがきょう公開したのは、サイバー攻撃対策の新たな施設です。施設にはセキュリティに精通する専門家が50人体制で常駐し、リアルタイムでサイバー攻撃の分析や顧客への提案を行います。

作業の9割は独自開発の生成AIを使って自動化するということです。

サイバー攻撃の件数は年々増加していて、直近10年間でおよそ20倍に増えたとの試算もあります。年末年始には日本航空や複数の金融機関が被害を受けるなど国内企業への攻撃が相次いでいて、対策強化が急務となっています。

NEC 森田隆之 社長
「AIの進展に伴ってセキュリティの重要性は増してくる。この市場は巨大市場だと考えている」

新たな施設は、今年10月から稼働を目指します。

また、NECは、KDDIとサイバーセキュリティー分野で協業に向け基本合意したと発表しました。新たな共同事業を立ち上げ、官民の重要インフラなどを対象に、サイバー攻撃への対策を支援する国内最大規模のサービス提供を目指します。

国内だけでなくKDDIの海外拠点を生かし、「純国産体制」で企業のサプライチェーン全体を守っていくとしています。