この連休、広島県内のコメ処では田植えの前半戦がピークです。コメの価格高騰が続く中、農家の中には主食用米を大幅に増産する動きもある一方で、消費者のコメ離れを心配する声もあります。
神杉農産 戸田博敬 社長
「イネを作っている農家さんっていうのは、今年はやるぞーという気持ちになってると思います。(Q社長もですか?)そうですね、ガンバロウと思っています」

三次市神杉地区の農業法人「神杉農産」です。今年は主食用米の面積を8ヘクタール増やし、72ヘクタールあまりで栽培します。連休中もほぼ休みなしでコシヒカリの苗を植えています。
柴田和広 記者
「こちらは去年まで家畜のエサとなる飼料用のイネを作っていた田んぼです。今年、神杉農産ではこうした飼料用米の生産をやめて、全て主食用米に切り替えるということです」
戸田社長
「今の単価とてもいいので、今のうちに体力をつけて将来に備えたいという思いはあります」
この法人では、コメの価格上昇で機械の借金が返済できたほか新たにトラクターやコンバインを購入できたそうです。一方で、スーパーの販売価格が5キロ5000円前後にまで高騰していることには眉をひそめます。
戸田社長
「農家段階では秋に売ってしまうので、それ以降、農家にお金が入って来ないわけです。価格だけがこうね、先走りというか、消費者さんがコメ離れというか、コメを食べなくなるのがボクらが一番心配していることです」

戸田社長は、生産者も消費者も喜べる秋になれば、と話していました。収穫は8月下旬頃の予定です。