憲法記念日の3日、沖縄県内では護憲派・改憲派がそれぞれ講演会や集会を開きました。

このうち浦添市では護憲派による憲法講演会が開かれ、主催する県憲法普及協議会の加藤裕会長代行が「SNSではフェイク・分断・憎悪といったものが拡散していて、事実に基づいた民主的な議論が出来ない社会になろうとしている。改めて民主主義のために何が必要なのか考えなければならない」と憲法を巡る状況を報告しました。

この後、憲法学者でシンガーソングライターの志田陽子さんが講演し、日本は「憲法9条」と「平和のうちに生存する権利」を持つ国として国際社会で「敵・味方」の構図を超え様々な貢献をしてきた実績があると紹介しました。
その上で、安全保障をめぐる問題などを多角的に議論するために憲法が謳う「知る権利」と「表現の自由」が必要だと強調しました。
講演会では平和の尊さを再認識し、未来の世代が安心して暮らせる世界を築くことを求める「沖縄憲法宣言」が採択されました。

一方、那覇市では、沖縄県神社庁や日本会議沖縄県本部などが主催する憲法シンポジウムが開かれました。

登壇した自民党の西田昌司参議院議員は、「アメリカが占領中に行った政策は日本の解体でその象徴が憲法だった」と指摘し、日本の歴史観を取り戻し自立するためにも憲法改正は必要だと訴えました。
このほか西田議員は、過去にひめゆりの塔を訪れた際「日本軍が入ってきたことでひめゆり学徒が死に、アメリカが入ってきて沖縄が解放された」という説明があったとした上で「沖縄は地上戦の解釈を含めかなり無茶苦茶な教育をしている」と持論を述べました。