「頭が痛くなるようだった」文字へのコンプレックス
中山さんにとって、文字が読めない・書けないことは、小学生の時からコンプレックスになっていました。
中山さん「教室にいると、頭が痛くなるような感じでしたね。ひらがなが読めるようになったのは小学校6年ぐらいだったと思います。ひらがなと漢字が全くダメだった」
中山さん「自分は他の人と違うなと思ったことは、だいぶありましたね。しゃべるときも、発音がちょっと苦手なことがあるんですよ」
中学卒業後、建設関連会社に就職した中山さんは、41歳の時に意を決して定時制高校の夜間部に通いました。しかし、レベルが高く十分な学びはできませんでした。
ゆうあい中学校に通うことになったきっかけは、仕事の合間にスマホでみたニュース。添えられていたイラストに心が強く惹かれました。
中山さん「黒板にひらがなも書いてくれるってあったから、もう一度行こうと思いました」
中山さん「母からは、初めは『なんで高校行ってからまた行くとや』って言われたけど、『もう1回、夜間中学でちゃんとひらがなとカタカナと漢字も勉強したいけんが行く』って言ったんですよ」

さて、今夜の字の練習。書いては消しを何度も繰り返し、30分ほどで30の文字を書きました。
中山さん「学校に来てよかった」
先生「中山さんのやる気が、いつも励みになってます」
中山さん「本当ですか?」
先生「だって、一日も切らさずやってるけんね」
個人授業が終了したのは夜9時半。あしたも早朝から建設現場での仕事です。