トランプ関税をめぐり赤沢大臣がアメリカ側と2回目の交渉に臨みます。そこで議題にあがりそうなのが「関税以外の壁」。アメリカ側が自動車を販売するための妨げと指摘する“壁”とはどんなものなのでしょうか。その一方で、アメリカは、一度は決裂していたウクライナとの鉱物資源をめぐる協定では譲歩する姿勢を示し合意しました。

「一緒に働けて光栄」イーロン・マスク氏 政権に“別れ”?

トランプ大統領
「イーロン、そのダブルハット似合っているよ」

トランプ政権の閣議に帽子を2つかぶって出席したのは、政府効率化省を率いるイーロン・マスク氏。

トランプ大統領
「君が望むなら好きなだけここに居ていい。どこかの時点で車(テスラ)と家族の元に帰りたいだろう」

イーロン・マスク氏
「素晴らしい内閣と一緒に働けて光栄でした。みなさんありがとう」

政権から離れることを示唆しました。

デモ隊
「イーロン・マスクは去れ」

自身の政治的発言への反発などから、CEOを務めるテスラの業績が大幅に低迷。マスク氏は今後、テスラの業務に多くの時間を割くと表明していました。

そのテスラなどのアメリカ車が日本で売れない理由として、トランプ氏が主張しているのが、関税以外の“壁”の存在です。

トランプ政権 日本のEV充電規格を問題視

都内在住のレイさんが乗っているのは、アメリカの電気自動車「テスラ」です。

現在、テスラ専用の充電スポットは全国におよそ130か所。特に不便は感じていませんが、高速道路では事情が異なります。

パーキングエリアの急速充電では…

テスラユーザー レイさん
「アダプターが必要なので…」

日本で普及しているのは「CHAdeMo」という規格。テスラ車に採用されているプラグとは仕様が異なるため、変換アダプターが必要なのです。

さらに…

テスラユーザー レイさん
「この機械みたいに150キロワットの早いタイプの充電器が増えてきているが、このアダプターは50キロワットが限界で(150キロワットに)つないだとしてもアダプターのせいで50キロワットに下げられてしまうのが悲しい」

トランプ政権は、このCHAdeMoについて「時代遅れの技術に補助金が出ている」と非難。高速道路にCHAdeMoの充電器しかないことが、アメリカ車の販売を妨げる“非関税障壁”だと問題視しています。

そのアメリカと、まもなく2回目の関税交渉に臨む赤沢大臣。ワシントンを訪問中の自民党の小野寺政調会長、小泉前選対委員長と対応方針について協議を行いました。

これに先立ち、トランプ大統領は交渉は「急いでいない」とした上で、アメリカが有利な立場にいると強調しました。