国内未承認の医薬品成分が含まれる危険ドラッグが沖縄県内で相次いで確認され、県や警察が注意を呼びかけています。

【写真を見る】手を出さないで! 未承認の医薬品成分「エトミデート」含む危険ドラッグで意識混濁など健康被害

警察によりますと、危険ドラッグから検出されたのは「エトミデート」という国内未承認の医薬品成分で、オーストラリアやカナダなどで、全身麻酔や鎮静剤として使用されているものです。

電子たばこで吸引できるリキッド状のものが出回っています。

警察によりますと、今年2月ごろから交通事故や薬物事件の捜査中に発見、押収した危険ドラッグおよそ150個の一部を鑑定した結果、「エトミデート」が検出されたということです。所持していた人の中には、意識が混濁したり、手足のしびれを訴える事例もあったとしています。

この危険ドラッグは「笑気(しょうき)麻酔」と称して、SNSを通じて10代から20代の若年層に広まっているとみられ、海外から流入している可能性があるということです。「エトミデート」を含んだ危険ドラッグが確認されたのは、国内初とみられています。

「エトミデート」を含む危険ドラッグ

厚生労働省は「摂取すると健康被害が起こるおそれがある」として購入や摂取をしないように注意を呼び掛けているほか、警察は、健康被害だけでなく傷害事件や交通事故など他人を巻き込む事案にもつながりかねないとして、こうした危険ドラッグの所持・乱用が疑われる場合は最寄りの警察署などに通報するよう求めています。