民主党のカマラ・ハリス前副大統領が去年の大統領選でトランプ大統領に敗北して以降、主要な場では初めてとなる演説を行い、トランプ政権による相互関税について「無謀な関税」などと批判しました。

民主党 カマラ・ハリス前副大統領
「我々が目の当たりにしているのはアメリカの理想を推進しようとする政権ではなく、完全に放棄していく政権の姿です」

ハリス前副大統領は30日、女性の政治参画を後押しする民主党系グループのイベントに出席し、去年11月の選挙でトランプ大統領に敗北して以降、主要な場では初めてとなる演説を行いました。

この中でハリス氏はトランプ政権による相互関税について、「無謀な関税が市民の生活費を押し上げ、国内企業を麻痺させている」とした上で「歴史に残る人為的な経済危機だ」と批判しました。

また、移民政策を巡り、トランプ政権が裁判所の命令に従わないことなどを念頭に「憲法上の危機が訪れている」とし、民主主義を守るためには声を上げ続けることが重要だと呼びかけました。

演説の最後には「この国はホワイトハウスのものでは無く、国民のものだ」と話し、集まった人々からは大きな拍手が送られていました。

ハリス氏は、来年行われる地元カリフォルニア州の州知事選への出馬や、次期大統領選の再挑戦も取りざたされていますが、この日、自らの方向性について触れることはありませんでした。