「あなたも詐欺グループの仲間ということになる」などと言われ、70代女性が警察官をかたる人物らに現金を100万円をだまし取られていたことが30日わかりました。

富山南警察署によりますと、被害にあったのは富山市在住の70代女性です。

16日午後、女性の自宅の固定電話にNTTドコモの職員を名乗る人物から電話がありました。「家の電話料金が支払われていません。不明な点は電話機の9番を押してください」と言われ、指示に従ったところ、大阪府警察のタケダと名乗る人物に電話がつながりました。

タケダは女性に対し「詐欺グループを捕まえたところ、あなた名義の通帳が作られており詐欺の被害金が入金されている」「あなたも詐欺グループの仲間ということになり、捕まります」などと告げました。

女性が否定すると、タケダは「警察では詐欺被害に遭ったお札の番号を全て把握している」「あなたの口座に入っているお金を指定する口座に移してもらい、詐欺とは関係ないことが確認されれば、お金を元に戻します」などと言い、女性は携帯電話番号や自分名義の口座の情報を伝えてしまいました。

その後、女性の携帯電話に大阪府警察のハシモトと名乗る人物から電話があり「ATMコーナーから指定する口座にお金を振り込んでください」と指示されました。

女性は富山市内の金融機関のATMに行き、合計100万円を振り込んでしまいました。

後日、女性が親族に今回の出来事を話したところ、詐欺であると指摘を受け、被害に気付いたとのことです。

富山南警察署は、警察官を名乗る者から電話で「捜査対象となっている」などと言われた場合、相手の名前、所属部署、内線番号を確認し、一旦電話を切って家族や知人、警察に相談するよう呼びかけています。また、警察官が通信アプリで取り調べをしたり、振り込みを依頼したりすることはないと注意を促しています。

不審な電話があった場合は、一人で悩まず、家族や警察(110番、警察相談専用電話#9110または富山県警察ホームページにある「特殊詐欺等相談フォーム」)へ相談するよう呼びかけています。