自転車の交通違反による事故が相次いでいることから、警視庁は10月下旬にも‟特に悪質で危険な違反”に対して積極的な取り締まりに乗り出す方針を固めました。
「どんな運転が違反なの?」「“赤切符”を切られたらどうなるの?」
知っておきたい自転車の交通ルールについて、専門家に聞きます。

■自転車の事故 後を絶たず


東京都の交通事故における自転車の事故の割合が増加しています。
交通事故全体は年々減っていますが、自転車事故の割合は増え続け、2021年には43.6%を占めています。
自転車での通勤や、飲食店のデリバリーサービスなど、コロナ禍を背景に自転車を利用する人が増加したことが一因とされています。

■取り締まり強化 どう変わる?

これまで、大半の自転車の悪質運転に対しては、「自転車指導警告カード」が交付されていましたが、あくまで警告止まりでした。
10月下旬からは、これまで警告にとどめていた違反にも、刑事罰の対象となる交通切符、“赤切符”を積極的に交付するという方針です。
去年1年間で、赤切符の交付は東京都内で4315件。一方で警告カードは年間約33万件(1日約900件)にも上っていました。

道交法・交通問題に詳しい高山俊吉弁護士は「この警告カードが赤切符に変わる例がかなり多くなるのでは」と推測していす。

【取り締まりが強化される事例】
▼信号無視
▼一時不停止
▼右側通行
▼徐行せず歩道を走行

恵俊彰:
こんなのいっぱいいますよね。

道交法・交通問題に詳しい高山俊吉弁護士
そうなんです、実際にね。自転車の台数は全国で7000万台あります。これは本当に大きな問題になるだろうと思います。この4つの事例は事故に結びつきやすいので、取り組みを強化することになります。

恵俊彰:
ただそれを全部取り締まれるんでしょうか?

高山弁護士:
元々取り締まっていたのが、自転車は‟交通弱者”だという扱いで目をつぶってきた。それを目をつぶらないことにしますという方針なんですよ。

コメンテーター 伊藤聡子:
車を運転していると、「わあ!ぶつかりそう」というのは結構ありますし、歩道に乗っている方が多くて、特に赤ちゃんを乗せた女性が多いかなと。でも確かにあれだと車道で運転するのも怖いだろうな、しょうがないよなと思って見てしまうんですけど、そういうのも赤切符とられるんですか?

高山弁護士:
とられることがあります。