4月27日に開票が行われた宮城県登米市の市長選挙で「ある問題」が浮き彫りになりました。
石垣綾香記者
「登米市の会場では既に開票が始まっていますが、選挙管理委員会の報道対応の態勢が整っていないということで、カメラが開票所内に入ることは許可されませんでした」

27日午後8時半から開票が始まった登米市長選の開票所ですが、取材を申し込んだものの「動画撮影の前例がない」という理由から、TVカメラでの撮影は許可されませんでした。
選挙に詳しい拓殖大学の河村和徳教授は、有権者による選挙の監視も必要な権利だと話します。
「基本的に選挙の開票は選挙管理委員会が不正がないように、一般の人たち、要するに有権者による監視が必要だろうということで「公開」というスタンスがとられています。過去に実際にテレビ局が報道することによって、選挙無効になった事件もあります。
選挙管理委員会は前提として不正はしないのですけれども、でもあり得るかもしれないということで、マスコミが入る一つの理由になる。『知る権利』もあります」
同時に選挙をしていた石巻市と栗原市は開票所のテレビカメラによる撮影を認めている一方で、登米市は写真撮影だけ許可し映像は一切許可しないなどの対応を取りました。

登米市の選挙管理委員会は「開票中の動画配信について職員がどう対応するか方針が定まっていなかったことが理由だ」としています。
28日になって、登米市の選挙管理委員会の方に問い合わせたところ「今後は撮影ができるように調整を進める」とコメントをしています。

投票率の低下が課題の選挙ならなおさら、開かれた選挙情報公開というのは欠かせないのではないでしょうか。
有権者として透明で公正な選挙が行われているか確認することも私たちが持つ権利の一つです。
夏には参議院議員選挙も予定されています。
選挙が公正に透明性を保った形で行われることが望まれます。
