夏の参院選へ向け山梨県内の政党などがこの週末に大会や集会を開きました。
そこには危機感やいらだち、困惑などそれぞれの陣営の生々しい感情が渦巻いていました。

現職の森屋宏県連会長の3選を目指す自民党。
27日の県連大会は参議院選挙への総決起大会と位置づけていましたが…

自民党県連 森屋宏会長:
「ここまでの自民党に対する厳しい言葉は私が背負って、今回の選挙戦ってまいります」
悲壮感すら感じさせる決意表明の裏にあるのは政治とカネの問題や内閣支持率の低迷といった「逆風」です。
大会には県連の役職に復帰した長崎幸太郎知事も出席し、危機感をあらわにしました。

長崎幸太郎知事:
「他の議員が示される以上の本当に危ない状況じゃないかと思います。単なるお勉強だけではダメです。もはや行動に移していかなければならなない。今日お越しの自民党県議、率先して取り組んでいただきたい」
予想される逆風に組織を足場に踏みとどまれるか問われてきます。

一方、26日に開かれた労働者の集い、連合山梨のメーデー。
夏の参議院選に向けて「苦言」が呈されました。
連合山梨 窪田清会長:
「一つにまとまれば今回の選挙は大勝となることは間違いないんです」「立憲民主党と国民民主党がそれぞれの党を批判するような事はなくして、大きな塊作りに努力してほしいと願うばかりです」

この発言の背景にあるのは国民民主党が後藤斎前知事を擁立し、立憲民主党が独自候補の擁立を模索していることがあります。
連合山梨が支持する旧民主党系の政党間で候補一本化のめどが立っておらず組織としての推薦候補を決められない状態です。
国民民主党県連 遠藤長男代表代行:
「(後藤前知事)本人がこの場に立って皆様方にご支援、ご協力を呼びかけることがかないません。非常に残念であります」
立憲民主党県連 中島克仁代表代行:
「目の前の政治課題について(連合山梨から)指摘がありました。きょうお越しの皆様のご期待に十二分に応えられるよう精一杯、努力してまいる」
旧民主党系の足並みがそろわないことにかつて「参院のドン」と呼ばれた旧民主党の輿石東元参議院副議長はいらだちもにじませます。

元民主党 輿石東元参議院副議長:
「野党第一党でもある立憲民主党にしっかりして もらわなければなりません。早く立憲民主党も答えを出して」
立憲民主党の関係者は「大型連休明けまでに答えを出したい」としていますが県連内には後藤前知事への反発が根強い一方、具体的な候補者は浮上していない状況です。
一方、社民党県連も27日に県連大会を開きました。
社民党県連 山田厚代表:
「反自民の野党協同で野党統一候補で勝利しなくてはならない」
バラバラの状態にある県内野党に「架け橋役」となる社民党は困惑気味で、どの政党と組むか決めかねています。
社民党県連 山田厚代表:
「野党は野党として組むことが難しい選挙になってきたという感じは否めない」

参院選山梨選挙区には共産党が新人の早田記史さんを擁立し、

参政党が新人の永田己貴さんを擁立しています。