「強制送還されるかもしれない…」留学生からは懸念の声

さらに、デモに参加した学生に対する圧力も強めており、留学生からは懸念の声が上がっています。

ハーバード大学 スウェーデンからの留学生
「ハーバード大学に通っているだけで強制送還されるかもしれない。恐ろしい状況です」

トランプ政権は、ハーバード大学が要求に応じなければ、留学生の受け入れ資格を剥奪するとまで警告しています。

こうした強権的姿勢の背景にあるのは何か。トランプ氏は、就任演説でこう語っていました。

トランプ大統領(1月20日)
「長年にわたり急進的で腐敗した既得権益層は、市民から権力と富を搾取してきたんだ」

「トランプ氏の支持者は、こうした“既得権益”を享受してきたのが大学や研究機関などのエリートだと考えている」と専門家は言います。

慶応大学・渡辺靖 教授(現代アメリカ論)
「トランプ支持層の中には、大学とか科学機関というのは、概ねリベラルの牙城だと理解されていて、自分たちにとっての抵抗勢力であると捉えられている」

実際、いまやトランプ政権の強権的姿勢は、研究機関にも及んでいます。

その結果、イギリスの科学雑誌「ネイチャー」が3月に行った研究者への調査で、75%(1200人)がアメリカを去ることを検討していると答えたのです。