“聖域”だったコメに変化? トランプ大統領の揺さぶり
米騒動が収束する気配を見せないなか、揺さぶりをかけてきたのがアメリカのトランプ大統領です。

アメリカ・トランプ大統領(4月2日)
「友である日本はコメに700%の関税をかけている。我々にコメを売ってほしくないからだ」
16日の日米交渉では、牛肉やジャガイモとともに、コメの輸入拡大も取り上げられたといいます。
しかし、コメは日本の農産物のなかでも“聖域”。いまから30年以上前、アメリカが市場開放を迫ってきたときには、農業関係者が国会の敷地に侵入してデモを行う事態に発展しました。

農業関係者(1993年12月)
「いままで百姓は黙っていた。だけど俺たちは黙っていない。もう黙っちゃいない」
当時の宮沢総理はクリントン大統領に、こう訴えたといいます。

宮沢総理(1993年4月・日米首脳会談)
「5年間にわたって選挙に負け続けてしまう」
結局、政府は“ミニマムアクセス”といわれる最低輸入量の受け入れを決定。現在、外国産のコメを年間77万トンだけ、関税なしで輸入しています。
そして今回、トランプ政権の要求を受け、アメリカ産の輸入を6万トンほど増やす案が浮上しているのです。