『時代祭』の行列先導…訓練では“大きな音や動くもの”に苦戦

 (隊員らに話す副隊長)
 「『時代祭』3年ぶりに控えています。きっちり総力戦で戦わないといけない大きな仕事です」

 平安騎馬隊で大きな仕事のひとつが京都三大祭『時代祭』です。行列の先導は例年、若手隊員の登竜門で、今年は仲田さんが任されることになりました。
 時代祭に向けて訓練が始まりました。馬は大きな音や動くものから逃げる習性があります。祭では多くの観客や車が行き交うため、その環境に慣らそうと、あえて目の前で旗を振ったり大きな音を出したりします。
 仲田さんも挑戦します。隊員が振る旗から逃げないよう小倉号を上手く抑えることができるでしょうか。
 しかし、旗に驚き、逃げ出してしまいました。

 (先生役の隊員)「すぐ止める!すぐ止める!」

 思い通りに操ることができません。
 太鼓を使った訓練でも、音を嫌がり言うことを聞かずに駆け出してしまいました。

 (先生役の隊員)「すぐ止めるよ!すぐ!座って座って。両方引っ張らない。外方だけ。外に向ける」
 (先生役の隊員)
 「乗馬は馬に指示をしないといけないスポーツなんですけれども、乗り手が自信を持って『こうしてね』と馬に伝えないとなかなか馬は言うことを聞かない。人間が何を言っているのかわからないんです」

 (仲田萌隊員)
 「まだまだちゃんとやらなあかんなと思いました」

 時代祭では4年前の2018年、馬1頭が暴れて観客など4人がけがをする事故が起きています。コロナ禍で今年は3年ぶりの開催ということもあり、騎馬隊の緊張感も一層高まっています。

 (仲田萌隊員)
 「正直緊張しすぎて、結構プレッシャーに弱いので、プレッシャーをすごく感じている状態なんですけど。やるしかないので今は頑張ろうという気持ちです」

 重圧を消すには練習しかありません。日々、小倉号と向き合い距離を縮めていきます。