歴史ある京都府警の『平安騎馬隊』。創設は1921年で、京都に騎馬警官が配置されましたが、戦後、自動車産業の普及に伴い一度消滅しました。しかし1994年に平安遷都1200年の記念に復活して現在も活動しています。現在は子どもの登下校時の安全対策や観光地のパトロール、さらに京都三大祭の葵祭や時代祭で先導警備を行っています。平安騎馬隊で今年の夏にデビューした若手巡査の“大舞台”への挑戦に密着しました。

街をパトロールする京都府警の平安騎馬隊

 京都市左京区の街中に突如としてあらわれた巨体。この辺りでは馬がいる風景がちょっとした名物となっています。乗っているのは警察官。京都府警の平安騎馬隊です。

 (近くにいた人)
 「やっぱりびっくりしますね、本当に。ほんま大きいなって」
 「子どもが見つけて、すごくかっこいいなと思って」
 隊員10人と6頭の馬が所属する平安騎馬隊。登校の見守りや交通安全教室で小学校に出向くなど、警察の活動をアピールするのに一役買っています。

夢の騎馬隊に入隊した若手巡査…相棒はベテランの元競走馬

 仲田萌巡査(27)は4年前に警察官になり、交番勤務を1年間こなした後、小さいころからの夢だった騎馬隊に入隊しました。

 (仲田萌隊員)
 「小さい時に乗馬体験をしたことがあって、馬が好きというのがあって、馬を通して府民の方々に交通事故防止とか犯罪被害に遭わないようにといった活動ができるのがすごく魅力に感じたので」
 仲田さんのパートナーの馬は、金のたてがみが珍しい「小倉号」。元は「フィールドイレブン」という名前で競走馬として地方競馬で活躍しました。入隊12年目のベテランです。

 (仲田萌隊員)
 「(Q小倉号はどんな馬?)ドジっぽいところがありますけど、人懐っこくて優しい。馬も生き物なので嫌やと思ったら全然言うことを聞いてくれないし、まず馬との信頼関係を築くのってこんなに難しいんやなと」
 入隊後に一から学んだ馬の世話。泊まり込みでエサやりや掃除、1時間に1回の見回りなどを続け、信頼関係を築くことが大切な仕事です。
 (仲田萌隊員)
 「(Qエサの袋が重そうですね?)30kgあるので引きずらないと持てない。(Q大変じゃないですか?)めっちゃ大変です。この仕事じゃない友達とかを見ていたらネイルしたりとか髪の毛を染めたりとか、いいなと思うことはありますけど、仕方ないのでそれは」