71年前、アメリカがビキニ環礁で行った水爆実験をめぐり、高知県内の元船員らが国に損失補償を求めている訴訟の11回目の口頭弁論が開かれました。

1954年にアメリカが太平洋のビキニ環礁で行った水爆実験では周辺で操業していた県内の漁船270隻など多くの船が被ばくしました。現在、被ばくした県内の元船員や遺族らは「日米合意によりアメリカに損害賠償を請求する権利を失われた」として国に補償するよう求めています。

25日の裁判で、原告側は全国から集まった「公正な判決を求める署名」、およそ1万7000人分を提出。一方、国は科学的な知見から「水爆実験と被ばくした船員らの疾病の間に因果関係があるとは認められない」などとする書面を提出しました。

次回の裁判は8月8日に行われる予定です。