2024年5月に熊本県産山村(うぶやまむら)でグライダーが墜落した事故について、国の運輸安全委員会は「グライダーを引っ張っていた航空機の飛行に問題があった」と結論付けました。

2024年5月25日の午後4時半ごろ、産山村のヒゴタイ公園にグライダーが墜落し、操縦していた九州工業大学の20代の男子大学生が軽いけがをしました。

国の運輸安全委員会は、きょう24日に報告書を公表し、「グライダーを引っ張っていた航空機が、グライダーの限界速度である時速140キロを超えて飛行しながら、上昇をやめたことが、事故の原因と考えられる」と結論付けました。

グライダーの速度が航空機の速度を超えたことで、グライダーを引っ張るロープに緩みが生じたということです。

このことに危険を感じたグライダーの男子大学生は、ロープを切り離して不時着を試みましたが、想定した場所を飛び越して木に接触し墜落したとみられています。

報告書は、「航空機の70代の機長と男子大学生の飛行前の打ち合わせが不十分だった」とも指摘しています。